マイムでは、科学やモノづくりを通して、子どもたちが好奇心を大切に学べるよう支援しています。
安心して通える環境を整え、一人ひとりの個性とペースを尊重します。
理科フリースクールマイムは、大分県教育委員会のフリースクール一覧に記載されています。
また、「別府市フリースクール等利用児童生徒支援補助金」制度にも認定されています。
コンセプト
学びの場としての特徴
- 科学やモノづくりに特化した学習環境
生徒の興味に応じて、科学実験、電子工作、プログラミング、木工作など、体験学習や実践的な活動を通じた幅広い学びを大切にしています。 - 生徒のペースに合わせた柔軟な通学時間
水・土・日・祝日を除く午前10時から午後4時まで開放されており、生徒は自分の都合に合わせて自由に登校・下校することができます。 - 多様なアクティビティを通じた社会性の育成
バドミントン、バスケットボール、卓球、ハイキング、ボードゲームなどの活動を取り入れ、生徒同士の交流や社会性の発達を大切にしています。 - 専門的なスタッフによる個別サポート
科学実験やプログラミング、木工作など、それぞれの分野に詳しいスタッフが、生徒の学びを支える役割を担っています。 - 少人数制によるきめ細やかな指導
定員を約10名とし、一人ひとりのニーズに寄り添った個別対応を心がけています。子どもの個性や関心を尊重しながら、丁寧な指導を目指しています。 - 興味関心を深めるための設備の充実
精密天秤、オシロスコープ、高速度カメラ、生物顕微鏡など、多様な実験機器を備え、実践的な学びを支えています。 - 学力のサポートと学び直しの支援
基礎学力の習得や学び直しを丁寧にサポートし、それぞれのペースに合わせた学習を大切にしています。
光や音に敏感な生徒へのやさしい環境づくり
マイムに初めて見学に来られた方は、よく「天井が高いですね」とおっしゃいます。マイムでは、生徒が一歩足を踏み入れた瞬間に、「なんだか落ち着くな」「ここなら安心できそう」と感じてもらえるような空間づくりを大切にしています。

カナダのフリースクールでは、光に敏感な生徒のために蛍光灯にカバーをかけていました。マイムでもLEDに交換し、不織布カバーをつけて、視覚が敏感な生徒に配慮しています。

マイムでは、生徒が気持ちを切り替えやすいように、場所ごとに床の色を変えています。
集中する場所は落ち着いた「もり」、リラックスする場所は穏やかな「うみ」、通路は明るい「みかん」、遊び場には天然杉のフローリングを使用しています。

「つくるくうかん」には防水コーティングしたコンクリート床を採用し、電動工具をまとめて配置。
音に敏感な生徒のためにイヤーマフも用意しています。
学校との連携
マイムでは入会後、以下のような対応を行なっています。
- 在籍中の中学校に指導要録上の出席扱い等に係る書類を送付
- 担任の先生との面会
- 毎月、学習状況等記録簿を担任へ報告
- 受験期には担任の先生と連携し、生徒の進路をしっかりサポート
保護者との連携
マイムでは保護者に対し次のような対応を行なっています。
- LINEでの報告
毎月、LINEで学習状況や、活動の様子を写真と文章でお知らせします。 - 面談、相談
必要に応じて実施します。 - 親マイムカフェ
年度に2回程度「親マイムカフェ(保護者会)」を開き、保護者同士の情報交換の場も設けています。
利用者の声

卒業生保護者
Y田様
保護者の声
きっかけは息子の起立性調節障害
息子は中学入学後、起立性調節障害をきっかけに学校へ通うことが難しくなりました。体調も気持ちも優れない状態で無理をして学校生活を送るよりも息子のペースで安心して過ごせる居場所を見つけてあげたいという思いがマイムを知るきっかけでした。
見学をし、理科に特化している環境と優しそうなコニー先生に出会い、本人の希望で中学2年生から高校1年生までの約3年間利用しました。初めは週に1〜2回、午後から行くのが精一杯のようでしたが、マイムを利用することで生活リズムが整い始め、自転車で通うことで体力もついてくると、午前中から出かけられるようになり、マイムへ行くことを楽しんでおり利用回数もだんだんと増えていきました。
息子の気持ちを大事に
マイムを利用しながらも「学校に行きたい」という気持ちもある息子でした。コニー先生をはじめ、スタッフやボランティアの方々はいつも息子の気持ちやペースを大切にしてくださりました。
また、私の不安な気持ちにも寄り添いじっくりとお話を聞いてくださり何度も助けられました。その他にも毎月学校へ息子の様子をしっかり丁寧に伝えてくださることも保護者としては大変ありがたかったです。
マイムは今でも大切な居場所
マイムに出会えたことで息子は自分の好きなことや得意なことを見つけることができました。現在は定時制高校へ通いながら理系の大学へ進学するため頑張っています!
今でも時々コニー先生に連絡をしたり、マイムに遊びに行ったりしています。息子にとってマイムは大切な居場所となっています。我が家は2人の息子がともに不登校を経験し、とても苦しく悩むことも多かったです。しかし、家庭内で解決しようとせず、外部と繋がることで、その度に周りの方々に助けられ支えられてきました。
これからも息子たちの力を信じて見守り、応援していきたいと思っています。

卒業生
Kさん
生徒の声
どうやったら学校を休めるかを考える毎日
僕はマイムに入る前まではあまり自分のやってみたいことや興味のあることを挑戦しない人でした。その頃の僕はどんなことも自分にできるわけがない、生活が変わるのが嫌だと怖がっていたんです。
そして中学1年生の秋ごろ不登校になりました。不登校になったばかりの頃は、とにかくどうやったら学校を休めるかを考える毎日でした。両親にも申し訳ない気持ちでいっぱいだったことを覚えています。
いい意味で学校らしくない
ある時母親から「職場の近くにフリースクールがあるんだけど行ってみない?」と言われました。ホームページを見てみると少し興味があったプログラミングが学べるとあったので少し悩みましたが、このまま何もしないのは嫌だなと思いマイムに見学に行きました。
初めて来た時の感想はいい意味で学校らしくないなと感じました。
椅子や机なども学校のものと違いソファーだったりテーブルでしたし、パソコンや見たことない電子機器もたくさんありました。この場所なら僕も通える頑張れると思い入会しました。
マイムに入会した最初の頃はプログラミング以外で学びたいことも特にあまりなかったんですが、先生が科学実験やものづくりなどいろんなことを挑戦させてくれました。
僕は小学校と中学校ではコロナウイルスの影響で実験ができなかったので、すごく新鮮で楽しかったです。この時僕はあんまり興味がないことも、やってみたら案外楽しいこともあるんだなと思いました。
マイムで考え方が変わった
その後中学3年生の冬、入学試験の準備に向けて取り掛かりました。僕は定時制高校の自己推薦入試で小論文と面接試験がありました。面接のマナーや受け答えは中学校で練習して、小論文の書き方はマイムで勉強し何度も書き直しました。
無事高校にも合格し、マイムを卒業する時期が来ました。寂しい気持ちと不安感もありましたが、それよりも新しい環境になることをワクワクしている気持ちの方が強かったです。多分前の僕ではこんなことは思ってなかったでしょう。
振り返ってみるとマイムで過ごした2年間で僕の考え方は変わり、色んなことに挑戦できる人間になったと思います。
高校に入ってからはマイムのスポーツタイムでしたバドミントンが楽しかったので、バドミントン部に入部し大会に向けて頑張っています。