ロウが沈むという不思議を解明する
某大学の火災実験でロウソク蒸気をフラスコに入れて火をつける。実験後にフラスコ内壁のロウが固まってフラスコ内が見えなくなる。
そこで、ロウの融点61〜66℃以上のお湯(100℃)でフラスコを外側から加熱してみる。まあまあロウは溶けてフラスコ内面が見える。
今度は、フラスコ内に100℃のお湯を入れてみる。ロウが浮いてくるはずだが沈んでいるものもありそうだ。
さて、ロウの密度は約0.9で水よりも軽い。当然浮かぶはずであるが何故だ?
スクール生が、ロウに他の物質が付着しているという仮説を立てた。例えば、煤だ。
そこで、シャーレにロウの蒸気を吹き付けて底面にロウを付着させた。上から100℃のお湯を注いで水中のロウを見てみる。
確かに、沈んでいるロウの欠片と浮かんでいるロウの欠片、中間で止まっているロウの欠片がある。
さっそく、サンプルを採取して顕微鏡で観察する。
すると、スクール生の仮説のように、お湯に沈んだ欠片には、ロウに黒いモノ、おそらく煤がまじっていた。浮かんでいるロウには煤が混入していなかった。
煤の密度は、約2くらいなので水よりは遙かに重い。
観察と仮説そして実証ができることはすばらしい。君は研究者だ!