特定非営利活動法人 あなたのくうかんおおいた代表理事 小西忠司です。
当法人が運営する理科フリースクール マイムのホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

ここでは、子どもたちが「自分は大切な存在」と実感し、新しい価値観や学びに出会える場を作りたいと思った経緯と、私の想いをお伝えします。

大学院を修了後、一般企業での勤務を経て、1990年に大分高専に赴任しました。その際、企業ではなかなか取り組めなかった“社会のためにできること”に関心を持つようになり、高専の学生たちと共に、児童養護施設で9年間にわたり学習支援を行ってきました。「あなたの手に善を行う力があるとき、求める者にそれを拒むな」という言葉に心を動かされ、子どもたちの学びを支えることが、自然と楽しく、そしてやりがいのあるものに感じられるようになりました。

高専では約30年間、工学教育と火災研究に携わりながら、科学や工学の楽しさ、そして探究することの面白さを実感してきました。その一方で、発達特性のために学習につまずきを感じたり、不登校になったりする学生たちとも向き合ってきました。不登校が社会全体の課題となるなかで、「破れ口に立つ者になりたい」という思いが次第に芽生えました。学校に行くことがつらい子どもたちのために、自分にできることがあるのではないか――そんな気持ちが少しずつ大きくなっていきました。

その後、大分県発達障がい者支援専門員の研修を受講し、国内外のフリースクールの視察や研修に参加しました。こうした学びと経験をもとに、研究と教育で築いてきた信頼ある先輩方の支援を受け、2020年4月、特定非営利活動法人「あなたのくうかんおおいた」を設立、2021年3月に「理科フリースクールマイム」を開所しました。

「Einmalige Begegnung」——それは、会社員を退職する際に上司から贈られた言葉で、「唯一の出会い」という意味を持ちます。

私自身、これまでに多くの人との出会いに恵まれました。妻、牧師、宣教師、親友、大学院の指導教員、さらには米国や韓国の大学教授や外国人の友人など、異なる背景を持つ方々とのご縁が、人生を豊かにしてくれただけでなく、価値観を揺さぶられる経験をもたらしてくれました。 新しい視点を得るたびに、これまでとは違うものの見方をするようになり、歩き方を見つめ直す機会にもなりました。

理科フリースクールマイムは、生徒たちがいろんな人と出会い、新しい価値観や考え方に触れられる場でありたいと考えています。

人に対して、自然に対して、物事に対して素直であることが大切と思っています。

そして、最初にマイムを訪れた時に感じた新鮮な気持ちで、日々慣れることなく、新しいことに挑戦して欲しいと願っています。

私が理科フリースクールマイムを設立する際に、不登校親の会で不登校の当事者や保護者のエッセイに基づいて編んだフレーズをご紹介します。

生徒たちが安心して過ごし、自分の好きや夢中になれることを見つけ、自由に挑戦できる場を大切にする想いが込められています。
個性を尊重し、支え合いながら成長できる、「自分は大切な存在」と確信できる居場所を目指しています。

ここまでお読みくださってありがとうございました。

当スクールのホームページを多くの方々にご覧いただき、マイムの活動をより広く知っていただければ幸いです。

代表理事 小西忠司